デイリータダラフィルはオンライン診療をご利用ください 詳しく見る

【大阪で膀胱炎にお悩みの方へ】治らない原因は「耐性菌」かも?泌尿器科専門医が解説

院長通信をお読みいただきどうもありがとうございます。やすだ泌尿器科クリニック院長の安田宗生です。

膀胱炎は女性に特に多い病気で、大阪でも多くの方が当院(泌尿器科)を受診される疾患のひとつです。通常、膀胱炎は抗生物質を数日飲めば治る病気ですが、最近、「薬を飲んでも治らない」「すぐに再発を繰り返してしまう」とお悩みの方が増えています。

その原因として考えられるのが、「薬剤耐性菌(たいせいきん)」の存在です。

今回は、大阪で膀胱炎にお悩みの方に向けて、治りにくい膀胱炎の原因である「耐性菌」について、最新の医学データを交えながら泌尿器科専門医の視点で詳しく解説します。

目次

そもそも「耐性菌」とは?

膀胱炎の原因の多くは細菌感染です。そのため、治療には細菌を退治する「抗生物質(抗菌薬)」が使われます。

しかし、一部の細菌は抗生物質にさらされ続けることで自らの性質を変化させ、「特定の薬が効かない」ように進化してしまいます。このように、薬に対する抵抗力を持ち、通常の治療薬が効かなくなってしまった細菌のことを「薬剤耐性菌」と呼びます。

耐性菌による膀胱炎にかかると、一般的な薬を飲んでも症状が改善せず、治療が長引いたり、より強い薬が必要になったりします。

膀胱炎の原因菌の約9割は「大腸菌」

膀胱炎の原因菌として最も多いのは、腸内に常在している大腸菌(Escherichia coli)です。日本の全国調査(2020〜2021年)では、急性単純性膀胱炎の患者様から検出された細菌の92.9%が大腸菌でした。

近年、この大腸菌が耐性化し、以下のような厄介な耐性菌が増加しています。

1. キノロン耐性大腸菌

「フルオロキノロン系」という抗生物質(レボフロキサシンなど)は、膀胱炎の治療で長年第一選択薬としてよく使われてきました。

しかし、最新の全国調査によると、閉経後の女性の膀胱炎において、大腸菌の約32.1%がこのキノロン系に耐性を持っていることが分かっています。つまり、閉経後の女性が膀胱炎になった場合、約3人に1人は従来の薬が効かない可能性があるということです。

2. ESBL産生菌(基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ産生菌)

ペニシリン系やセフェム系といった、多くの一般的な抗生物質を分解する酵素(ESBL)を作り出し、薬を無効化してしまう細菌です。

さらに厄介なことに、ESBL産生菌の約70%はキノロン系にも同時に耐性を持っているため、使用できる飲み薬が非常に限られてしまいます。同調査では、閉経後女性の約15.4%からESBL産生菌が検出されており、10年前と比較して有意に増加しています。

【代表的な耐性菌の種類と特徴】

耐性菌の種類特徴閉経後女性での検出率(2020〜2021年調査)
キノロン耐性大腸菌長年使われてきたキノロン系抗菌薬が効かない32.1%
ESBL産生菌ペニシリン・セフェム系など多くの薬を無効化する15.4%

なぜ耐性菌が増えているのか?

耐性菌が増加する最大の原因は、抗生物質の不適切な使用です。

日本では、風邪などのウイルス感染症(抗生物質は効きません)に対しても不必要に抗生物質が処方されたり、必要以上に強力な薬が安易に使われたりしてきた歴史があります。

また、患者様ご自身が「症状が良くなったから」と自己判断で薬を途中でやめてしまうことも、耐性菌を生む大きな原因になります。薬が効いて細菌の数が減っても、完全に死滅する前に服薬をやめると、生き残った細菌が耐性を獲得して再び増殖してしまうのです。

耐性菌による膀胱炎のリスクが高い方

最新のガイドラインや調査から、以下のような方は耐性菌による膀胱炎のリスクが高いと考えられています。

  • 閉経後の女性・ご高齢の方(女性ホルモンの低下により膀胱環境が変化するため)
  • 過去に何度も抗生物質を服用したことがある方
  • 膀胱炎を何度も繰り返している方(再発性膀胱炎)
  • 糖尿病などの基礎疾患がある方
  • 尿路結石や排尿障害など、泌尿器に問題がある方(複雑性膀胱炎)

やすだ泌尿器科クリニックの「耐性菌」への取り組み

大阪府門真市のやすだ泌尿器科クリニックでは、治りにくい膀胱炎や耐性菌の問題に対し、以下のような方針で診療を行っています。

1. 尿培養検査・薬剤感受性検査の徹底

「治りにくい」「繰り返す」という患者様には、必ず尿培養検査薬剤感受性検査を行います。これは、尿の中にどんな細菌がいるのか(菌の特定)、そしてその細菌にどの薬が効くのか(感受性)を調べる検査です。この検査を行うことで、手探りではなく、確実に効く薬を選択することができます。

2. ガイドラインに基づいた適切な薬の選択

日本感染症学会などのガイドラインに基づき、初診時には耐性菌の可能性も考慮した上で、最も適切と考えられる薬を選択します。例えば、閉経後の女性の場合はキノロン耐性菌の割合が高いため、キノロン系を避けて別の系統の薬を第一選択とするなどの工夫を行っています。

3. 再発予防へのアプローチ

抗生物質に頼りすぎない体づくりも重要です。当院では、十分な水分摂取や適切な排尿習慣の指導に加え、膀胱炎の再発予防に効果があるとされるクランベリージュースの飲用も推奨・ご案内しています。

まとめ:膀胱炎が治らない・繰り返す場合は泌尿器科へ

「いつもの膀胱炎だから、とりあえず手元にある抗生物質を飲んでおこう」という自己判断は、耐性菌を生み出し、さらに治りにくい膀胱炎を招く悪循環につながります。

薬を飲んでも数日で症状がスッキリしない場合や、何度も膀胱炎を繰り返す場合は、耐性菌が原因かもしれません。

大阪で膀胱炎の症状にお悩みの方は、泌尿器科専門医の診察を受けることをおすすめします。

当院では、女性の方も安心してご来院いただけるよう配慮し、検査から治療、再発予防までサポートしております。

やすだ泌尿器科クリニックの女性専用待合室の写真
  • 女性専用待合室を完備しています
やすだ泌尿器科クリニック
大阪府門真市垣内町12-32 
古川橋メディカルプラザ3F
京阪電車 古川橋駅徒歩6分 
専用・定型駐車場完備
女性に多い主な泌尿器科疾患
膀胱炎、過活動膀胱、尿失禁、骨盤臓器脱 など

やすだ泌尿器科クリニック

  • 大阪府門真市垣内町12-32 古川橋メディカルプラザ3F
  • 京阪電車 古川橋駅 徒歩6分
  • 専用・提携駐車場完備

【女性に多い主な泌尿器科疾患】

膀胱炎、過活動膀胱、尿失禁、骨盤臓器脱 など

参考文献

  1. Third nationwide surveillance of bacterial pathogens in patients with acute uncomplicated cystitis conducted by the Japanese surveillance committee during 2020 and 2021 (Journal of Infection and Chemotherapy, 2024)
  2. JAID/JSC 感染症治療ガイドライン 2015 ―尿路感染症・男性性器感染症― (日本感染症学会・日本化学療法学会)
  3. The Current Landscape of Antibiotic Use and Antimicrobial Resistance in Japan (Antibiotics, 2025)

		
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次