- 9月 26, 2025
- 9月 27, 2025
女性の頻尿は何科を受診すべき?|泌尿器科・糖尿病内科・循環器内科との関係
院長ブログをお読みいただきありがとうございます。やすだ泌尿器科クリニック院長の安田 宗生です。
今回は『女性の頻尿』について日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医が解説します。
「トイレが近くて外出が不安」「夜中に何度も目が覚める」──こうした 頻尿 は泌尿器科で女性の患者様から相談の多く寄せられる症状です。
しかし、「年齢のせいだから仕方ない」と思ったり、「婦人科?内科?泌尿器科?」と迷って受診を先延ばしにしてしまう方も少なくありません。
実は、頻尿の原因は膀胱や尿道のトラブルだけでなく、糖尿病や心臓の病気 など全身疾患が隠れていることもあります。
この記事では、女性の頻尿の原因と受診すべき診療科について詳しく解説します。
■頻尿とは?
医学的には、日中8回以上、夜間1回以上の排尿 が頻尿とされています。
ただし、回数の多さよりも「生活に支障があるかどうか」が重要です。
以前よりトイレが近い、夜間に何度も起きて眠れないといった状態は、早めの受診が望まれます。
●女性に多い頻尿の原因
女性は尿道が短いため感染を起こしやすく、またホルモンや骨盤底筋の影響を受けやすいため、頻尿が起こりやすい体質です。
◆膀胱炎
細菌感染によって膀胱が炎症を起こすと、頻尿・排尿時痛・残尿感 が出ます。女性は膀胱炎を繰り返すことも多く、放置は腎盂腎炎に進展する危険があります。
◆過活動膀胱
膀胱が過敏に反応してしまい、尿が少ししかたまっていなくても強い尿意を感じる病気です。中高年女性に多く、尿意切迫や尿失禁 を伴うこともあります。
◆更年期や加齢によるホルモン変化
エストロゲンの減少により膀胱や尿道の粘膜が弱くなり、頻尿や尿漏れが増えることがあります。
◆骨盤底筋のゆるみ
出産や加齢で骨盤底筋が弱ると、膀胱や尿道を支えられず頻尿・尿失禁につながります。
●糖尿病と頻尿の関係
糖尿病では血糖値が高くなり、余分な糖を尿から排出しようとするため、尿量が増えて頻尿 になります。
・水をよく飲む(口渇)
・夜間に何度も起きる
・体重減少、疲れやすい
といった症状を伴う場合は、糖尿病内科での血液検査が必要かもしれません。
糖尿病が進行すると膀胱の神経が障害され、尿が出にくい・残尿感などの泌尿器症状も出てきます。
●循環器疾患と頻尿(夜間頻尿)の関係
心臓の働きが弱る「心不全」では、昼間に足にたまった水分が夜間に腎臓へ戻り、夜間に尿が増える ことがあります。
・夜間頻尿(2回以上起きる)
・足のむくみ
・横になると息苦しい
・動くと息切れ
こうした症状がある場合は、循環器内科で心臓や血圧の検査をし専門的な治療が必要です。
●頻尿は何科を受診すべきか?
⇒まずは泌尿器科へ
結論として、頻尿で悩んだら まずは泌尿器科 を受診するのがおすすめです。
泌尿器科では尿検査・超音波検査・残尿測定を行い、膀胱炎や過活動膀胱などを診断できます。
⇒その後の連携
・更年期の影響が強い場合 → 婦人科へ紹介
・糖尿病が疑われる場合 → 糖尿病内科へ紹介
・心不全や高血圧が関与する場合 → 循環器内科へ紹介
泌尿器科を入口にすることで、原因に応じてスムーズに専門診療科につなげることができます。
●放置するとどうなる?
頻尿は「ただトイレが近いだけ」と思われがちですが、放置すると以下のリスクがあります。
・膀胱炎 → 腎盂腎炎へ進行
・過活動膀胱 → 尿失禁の悪化
・糖尿病 → 合併症の進行
・心不全 → 命に関わる病状悪化
生活の質(QOL)を守るためにも、早めの受診が大切です。
●まとめ
女性の頻尿は、膀胱炎・過活動膀胱・更年期・骨盤底筋の弱りなど泌尿器科領域要因が多いですが、糖尿病や心不全といった全身疾患 が原因として隠れている場合もあります。
「頻尿だけど女性だから婦人科かな?」と迷うかもしれませんが、婦人科は主に女性生殖器を中心に診療する科目ですから、膀胱や尿路を専門に扱う泌尿器科をまずは受診し、必要に応じて糖尿病内科・循環器内科・婦人科と連携して治療を進めるのが安心です。
「夜間に何度も起きる」「日常生活に支障がある」と感じたら、早めに専門医へご相談ください。
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